旅:ヒマラヤ・山の写真2
ヒマラヤの写真の続きです
↑ チュクンから目の前に聳えるアイランドピーク(6198m)
アイランドピークを左に見て、滑りやすい雪のモレーン(氷河の堆積物)を
ゆっくりゆっくり フゥフゥハァハァ しながら
登っていくと目の前に下の写真(↓)の
風景が広がります
↑ 丘のようなモレーンを登ると、美しいヒマラヤ襞で有名な
カン・レイヤムウ(左端)が
氷の美しい襞を見せてくれます(前回紹介した)
朝か夕方の横からの光の中で見ると、襞がもっともっとはっきりして
動けないほどの美しい景色に変わると思います。
ロッジに戻る頃には、曇ってきて寒くなり、雪がぱらつき始めました。
↑ 翌日、ヒマラヤの最深部(サガルマータの麓)に向かう途中で
振返って見ました
チュクラパスのきつい登りに挑む前に振り返ると、
美しい形をした、山々が手を振ってくれています。
ヒマラヤ山脈の中にいる気がしてきませんか?
↑ 順序が逆になりますが、夜に降った雪でタンボチェ(3867m)は銀世界
この日は、この奥の村(ディンボチェ 4350m)まで
雪の中を高度を上げながら歩きました
(正面右手の特徴のある形をした山は アマダブラム6856m)
話は元に戻ります
↑ 最後の急坂チュクラパスを超えると、向こうにプモリ(7161m)が大きく見えてきます
サガルマータ(エベレスト)はヌプチェ(7855m)に隠れて見えません
氷河が押しのけたモレーンについた道を登ったり下ったりまいたりしながら
5000mより高い場所を”はあはあ”しながら、
一歩一歩ゆっくりと歩いていきます
↑ カラパタールの丘(5545m)を少し巻いて行けばサガルマータ(エベレスト)が顔を
のぞかせます。
ようやく、ヒマラヤの最深部に来たのです
サガルマータ登山のBCは半日でいけます
ネパール高原の端っこです
世界の屋根まであと3300m登るだけでよいのですが
見るだけで充分です
↑高いところに長居は無用です
帰りは、道を変えて、チョラ氷河を見ながら一気に山を下ります
下りは空気がだんだん濃くなっていくような気がして
元気になります。(道は相変らず登ったり下ったりなのに)
(歩く距離も同じはずなのに)
振り返り振り返りしながら 4500m→4000m→3500mと下ります
時々、ネパールの国の花である、真っ赤な石楠花が疲れを癒してくれます
桜草も淡い花の色で和ませてくれます
豆知識:虹色の雉(?)が国鳥です(2~3回見かけました)
「ゾッキョがきまぁーす」・・・・(ゾッキョ:荷物運びの動物)
「ポーター通りまぁーす」もこれからは
聞けなくなると思うとなんだか淋しくなってきます
<<思いつくままに>>
1)山の中では子供たちが手を出して何かを欲しいという光景を
みることはありませんでした、子供たち同士でみんな元気に遊んでいました
中には洟を垂らした子もいましたが
ロッジにいる子供たちも良くお手伝いをしていました
テーブルを拭いたり、食器を洗ったり、洗濯したりとよく働きます
2)埃っぽい道にはゾッキョの糞が多く落ちていて
それを籠に拾っている人も見かけました
高山では木が少ないため、燃料の確保は大変だと思います
ダンボール・包装紙・乾燥したヤクやゾッキョの糞がストーブの燃料になり
広間を暖めてくれますが、わずかな時間だけです
3)外国人の登頂には、シェルパ族の人たちが必ず係っています
名誉も金も?全ては外国人に行ってしまっているのではないでしょうか
多くのシェルパの力があってこその登頂ではないでしょうか?
ナムチェの博物館には登山家の写真が貼ってあります
有名な登山家もいます、それよりも多くの無名のシェルパの写真も
飾られています、行かれる機会があれば是非見ていただきたいものの一つです
大した説明もないまま、山の写真はこれで終わります
次回は、カトマンズの風景
その次は、スケッチを少々の予定です
「遊び印」も作りましたのいくつか出すつもりです
知らせです
明日は長野県飯山で高橋まゆみ人形館の開館です
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コメント
若いころ夜中に登った蝶ヶ岳。夜明け前に見えた穂高連峰が
白い雲のように見えて(半分寝てたので)それが雪の山であることが
分かった時ですら感動した。
なのに、こんなヒマラヤの壮大な景色見たらチビってしまう……
かもしれん。(歳のせいではないと思う…)
しかしごみごみした街の景色も好きなのだ。ゾッキョも……。
カトマンズ楽しみ。
投稿: 章魚庵 | 2010年4月23日 (金) 11時55分
上高地~蝶ガ岳~常念でしょうか?
山も登ってしまえば
いい気持ちになるのですが
ゾッキョ使いのはんこも
ポーターのはんこも作ったのですが
いまいちの出来なので
そのうちドサクサ紛れに
出そうかと思ってます。
ヒマラヤの自然は大変良いのですが
なにしろ高地なのでお酒を飲めません
その点、カトマンズは昼間から
飲めます、クーラーの効いた
ホテルの部屋で
投稿: 房州や | 2010年4月23日 (金) 12時37分
見ているとこちらまで
空気薄くなりました~。
壮大ですね~。
あうんは、せいぜい、スキーに行ったときの山々雪景色くらいしかわかりませんで。。。
こうして、こうして登るんだア。。。
空気感とか、スケールとか
お手伝いをしている子どもさんが、きっと上目づかいに笑っていて(媚びているのではなくて)歯が白くて、埃っぽいけど、なんか癒されて。。。
どんどん下りながら
遠くなるサガルマータ。
なんとなく、青と白との世界を感じていたら
石楠花が突然でてきて、天然色ですね!
世界の楽しさをありがとうございます!
カトマンズは行ってみたいところ。
カトマンズでないけど
昔、サマルカンドに行きたかったです?
全然違う事、書いてしまった!
投稿: あうん | 2010年4月23日 (金) 18時52分
サマルカンド・ブルーですね
ダリ・アミール廟
レギスタン広場
ビビ・ハヌム廟 等々 是非行ってください
石楠花はどぎついくらいに真っ赤です
もう少し遅ければ、真っ赤な石楠花の
下を歩けたのですが
贅沢を言ってはいけませんね
真っ白な雪
蒼い空ばかりを見ていた目には
緑の木々は新鮮に映ります
シェルパ族の人が日本の山々を
見たらビックリすると思いますね
投稿: 房州や | 2010年4月23日 (金) 19時18分
今、浅田次郎の『蒼穹の昴』1を読んでます。
主人公(だと思う)の春児は、貧しい馬糞拾いでした。
だからゾッキョの糞を拾う人のことを読んで、倍の感動。
今もそうして拾っているのですか。
すべてに無駄がないように綺麗にしていくのは、うまく出来てますね。
ちなみに今の家に越してくるとき、車で走っていたら前方に雪に覆われた山が見えました。
あんな方向に高い山があったのだろうか!
と不思議に思ったら、遠くの高い山じゃなくて、近くのセメントの山でした。
スケール違いすぎ。
投稿: 峰猫 | 2010年4月23日 (金) 20時03分
ゾッキョの糞について
サガルマータ国立公園ないでは
木の伐採は禁じられているそうです
そのため、家事・暖房のための
燃料は、梱包木材・ダンボール・雑紙
その他燃えるもの・燃料油と
動物の糞しかありません
繊維質の多い草しか食べていませんので
乾燥させれば、立派な燃料になります
ただ、不完全燃焼の場合は
すこ~しだけ、臭みを感じます
馬糞も立派な燃料になります
石油枯渇に備えて
今からでも遅くないです
峰猫さんも馬糞を備蓄しましょう
>セメントの山
石灰石を採石すると
山はどんどん形を変え
やがてなくなってしまいます
自然破壊なんですが
セメントも大事です
雪山に見えたとは
随分大きな山だったのですね
投稿: 房州や | 2010年4月23日 (金) 20時35分
本当に房州やさんは、お優しいですね
思いだしました。
ダリ・アミール廟
レギスタン広場
ビビ・ハヌム廟
あうんは、あのサマルカンド・ブルーが大好きで大好きで、行きたかったんですよお。
あの青の素晴らしさ!
行ったらおなかこわしたって、人から聞いて、若輩者は諦めました。
伯父から「読んでごらん」っ渡された一冊の本からでした。
だから、きっと前世は居たと思うのですね。
なんちゃって!
サガルマータ
今一度、お写真を拝見しました。
空気というか、本当にそこには、何があるんだろうとおもうほど、透明ですね~。
本当に、すがすがしい
気持ちのよい景色です。
投稿: あうん | 2010年4月23日 (金) 23時25分
サマルカンドに前世は住んでいましたか?
ちょっと前に住んでいたなら
広場でお会いできたかもしれませんね
お腹を壊すことはありませんでしたが
半分は青空トイレでした
建物内のトイレは汚れていて
外のほうが気持ちよかったのを
今でも思い出します
ヒマラヤでは逆で
大半が凍りついて滑りそうな
ロッジのトイレでした
これもまた良い思い出になりました
投稿: 房州や | 2010年4月24日 (土) 06時10分
ナマステ
メロ ナム ナナミ ホ
マライ ポーク ラギョ
これだけは覚えてます。ネパール語。
名前を告げて、「お腹がすいた」__これだけで、生きていけるような気がして。
私、本箱の中から
誇りまみれの「ヒマラヤ」(川喜多二郎編)を探し出してきました。熱心な生徒ですね。
うんうん、プモリが見えて、サガルマータはまだヌプツェの向こうね・・・と言いつつ。
カトマンズを右方向(西と言え!とよく言われます)に進んだわけですね。ポカラとは反対でした。
チョモルンマというチベット語もあるそうです。「世界の女神」という意味だとか。
サガルマータもいい名前ですが、女神も素敵です。
では、また次回を楽しみにしてます。
投稿: 七海 | 2010年4月24日 (土) 14時09分
あら!
右って、東じゃないの。
これだから、京都の碁盤の目でも迷ってしまうのだわ・・。訂正です。
投稿: 七海 | 2010年4月24日 (土) 14時12分
東と西がわからなくなる
それは完全な高山病です
水分をたくさんとって
深呼吸も忘れずに
さすがに勉強家の七海さん
それだけ話せれば十分です
街中は勿論・山奥のロッジでも
片言の英語が通じます
メニューも英語で書かれています
さすがに日本語は一部でしか通じませんが
人間空腹の時にはなんとか
通じさせようとするもので
それがコミニュケーションです
なあ~んてね
投稿: 房州や | 2010年4月24日 (土) 16時48分
絶対的に人間を拒否する姿。 けれどあまりにも美しい。、
それゆえに多くのの登山家が敢えて挑戦し、還り来ぬ人々も多いです。
中でも加藤保男さんは大好きだったので、すばらしいお写真を拝見しながら、彼の文を思い浮かべていました・・・
投稿: 森のどんぐり屋 | 2010年4月25日 (日) 10時31分
遠くで眺めている限りは
岩肌も雪も優しそうに見えるのですが
登るとなると別なのでしょうね
5000mでも苦しいのですから
8000mを超えた苦しさは
想像も出来ません
でもそれを超えて登頂するの喜びは
どこにあるのでしょう
偶然、加藤保男さんを知っている
シェルパ(今はロッジの経営者)の
ロッジに泊まり、またまた偶然にも
加藤さんのお兄さん(?)をご存知の方と
同行してまして、サガルマータの話で
盛り上がりました。
今年のお盆の頃に日本に来るそうですよ
投稿: 房州や | 2010年4月25日 (日) 11時17分
房州やさん
房州屋さんのあうんへのコメントいただいて
、きっと師匠の章魚庵さんが、替え歌つくっちゃったのかしらです?
ちょっと前なら。。。って
投稿: あうん | 2010年4月25日 (日) 23時17分
早速、章魚庵さんのところに
行ってきました。
投稿: 房州や | 2010年4月26日 (月) 06時47分